【念考察】キルアの『疾風迅雷』

【念考察】キルアの『疾風迅雷』

 

第一回目の念考察は、変化系キルアの念能力『神速(カンムル)』だ。 

 

大別して電光石火と疾風迅雷という二つの性質の能力があるが

今回は、モントゥトゥユピー戦で見せた『疾風迅雷』について色々と想像を膨らましてみたのでぜひ読んでみてくれ。

 

 

”自身の肉体に電気の負荷を掛け
潜在能力の限界すら超越する動きを強制する技である”


”相手の動きに感応して 自動的に肉体が働く”


”予めプログラムした攻撃が敵の害意を示すオーラの「揺らぎ」に反応する”

”脳の命令を省き 反射のみで繰り出される
限界を超越した攻撃”

引用:Hunter x Hunter 27巻 19p 20p より

 

簡単に述べると、



こう動こうと思う→まず脳に届く→脳が体へ指令→体が動く

 

という一連の仕組みが身体にはあるのだが

キルアは、自らのオーラを電気の性質に変化させた能力『神速』によって

 

予め自ら行う攻撃をプログラム→相手の害意を感知→(意思が脳を経由せずに)電気で直接体を動かす

ことが可能になるわけだ。
これが【疾風迅雷】だ。

 

意思が脳へ→脳から体へ指令。の作業が無いことでまさに『神速』の動きで攻撃を繰り出すことができる。



しかもこの能力の優れたポイントは、敵の害意を示すオーラの「揺らぎ」に反応することだろう。

もし敵が熟練の相手なら、攻撃するように見せず攻撃してくることは可能だろう。
透明化やフェイント、不意打ちなんかもある。
そういう「視認」できる類の攻撃に反応して発動する能力だったらそこまで優れた能力ではなかっただろう。

 

でもこの『疾風迅雷』は、敵の害意のオーラを感知すれば発動するため、そういう攻撃をも看破できるわけだ。

どんな手練れも、肉体の動きは隠せても攻撃する瞬間のオーラまでは誤魔化せない


キルアへ攻撃しようと「思った」瞬間に攻撃されてるってヤバい
最強のカウンターが可能な念能力なんだ

 

引用:Hunter x Hunter 27巻 22p

 

 

 

体得の過程【イルミの影響】

キルアがどうしてこの『疾風迅雷』の能力を発想したのかを想像してみると
イルミの影響が大いに関わっているのでは?
という考えに至った。

 

もともとキルアは長い間、イルミから密かに針を頭に差し込まれ潜在意識下を操作されていた。

「呪縛」なるものとしてキルアの行動を制限していた。

 

自分より強い敵とは戦うな。
その時は自分の身だけを最優先に逃げろ。

 

こんな命令でキルアは長らく「回避」の思考に陥っていた。

利己的な歪んだ愛情によってキルアをコントロールしていたが、後に成長したキルアはその針を抜き、呪縛を解くことができた。

 

長く辛い過程だったが、キルアはこの経験が功を奏して『疾風迅雷』を思い至ったと考察する。



イルミの針は、ある一定の条件下だとキルアの行動を制限するように念が込められていたのだろう。

そして後にキルアは身をもって気づいたのだ。


念で行動を操作できるという感覚を

 

 

『疾風迅雷』の肝は、行動までに脳が思考する時間を省き 初動時間を限りなく短縮するところにある。
攻撃をプログラムすれば後は【自動的】に発動する。

キルアの意識はあるが動いている時はオートだ。
(思考する間が無いくらいにムチャ速いからだけど)
発動中はある意味機械だ。


考えているけど考えていないみたいな感覚だと思う。

 

自らが過去に操作されていた経験のおかげでキルアは思いついたんだ。
頭は正常でいながら体を操る術を。

 

キルアの「神速」は
イルミの操作から解放されたことで
『俺の体は俺だけのもの。俺の意思で、俺だけがこの自分の体を自由に操るんだ!』
という感情の現れでもあるのかなと思った。
子供が思い切り走り回るエネルギーのような感じ

自由だー!!っていう表現から発現した念

 

あくまでも操作系の類の能力ではないとは思う。
でもキルアの念の発想は操作系から影響があったのかもなーという想像です。

 

引用:Hunter x Hunter 27巻 20p

 

 

キルアは操作対策を施している?

 

ここから先は、現時点で単行本化がまだされていない内容に触れるので、コミックスオンリーの方は、読まないことをオススメする

 

 

最後にもう一つ考察がある。


あの頭がキレるキルアだ。
今後のイルミの追跡に無策であるはずが無い。

2度と操作されないように対策を施していると思う。

 

それがこの【疾風迅雷】だ。

説明しよう。

まず暗黒大陸渡航編での話だ。
第9王子ハルケンブルグと第1王子ベンジャミンの私設兵シカクの戦闘を思い出して欲しい。

シカクはこの時、能力『遊戯王(カルドセプト)』を発動したが結果失敗。

 

引用:Hunter x Hunter 382話

 

 

そしてその後、私設兵隊長バルサミルコとベンジャミンらの会話の中でこう述べらている。

「操作系能力は早い者勝ち」
「シカクの能力は発動の際 先ず自身を操作する! 故に敵の操作能力を防ぐことが可能だ」

引用:Hunter x Hunter 389話

 

ここでピンときた。
キルアの『疾風迅雷』に自身を操作する要素があるなら、これに当てはまるんじゃないか?と。

つまり

“疾風迅雷の発動中は、操作されない”

 

もしそれが可能ならキルアかなりキレるなと思った。

 

もちろん変化系のキルアからすれば操作系は苦手系統。
精度も劣るだろう。

けど、完全な操作能力でなくてもいい。
一定時間の「疾風迅雷の発動中」という短い間くらいなら可能なのではないだろうか。

 

んー。でもやっぱキツイかな。
あくまでも拮抗した力の操作系能力者同士の戦闘での裏セオリーかもしれないし、
考えるほどに想像が膨らむ。

 

 

というわけで今回のキルアの念能力「神速」の【疾風迅雷】についての考察は以上だ。

 

家にこもっている時期はぜひHunter x Huntertを読んでいろいろ楽しんで見てくれ。

 

キルアの念能力『神速』が発揮される
HUNTER x HUNTER 27巻
大絶賛発売中!!!