誰もあなたの「遠慮」や「謙虚さ」なんか求めていない

誰もあなたの「遠慮」や「謙虚さ」なんか求めていない

観客は正直だ。

あなたがあなた自身の能力を発揮させる時「見せ場」において
観客は正直だ。

重要なことだから何度でも伝えたい「観客は正直」なんだ。

 

 

観客っていうのは全てのオーディエンスの事だ。

SNS上のあなたのコンテンツやつぶやきを画面越しに見ている人。
あなたの書き物を読んでいる人。
あなたの演技を舞台の向こうから眺めている人。
あなたがラケットを片手に駈けているコートの周りの人。
あなたのマジックをテーブル越しにみている人。

 

みんな誰一人として心のなかでは嘘をつかない。
あなたに対しての「感想」を正直に心のなかでつぶやいている。

あなたを見ている全ての人はいつだって「正直」でいる。

 

ではその時、スポットライトの中で能力を発揮しているあなたは、
ステージにいるあなた自身は、ほんとうに「正直」で居ただろうか。

 

念能力は「正直な自分」から生まれるものだ。
最高のパフォーマンスは「正直な自分」の心から紡ぎ出される。

 

あなたが「かっこいい」と感じる表現。
あなたが「気持ちいい」と感じる瞬間。
あなたの胸が熱くなるその時の感覚。

そんな自分の心のなかにある小さな一つ一つのカケラを構築して行く先にあなたの「プレイスタイル」や「独自の技」が編み出されるんだ。

 

他人に対しての「わがまま」をいうのは極力控えたほうがいい。
まわりに迷惑かけるから。
けれど、「自分で自己完結する技術とかパフォーマンスの分野に関しては、自分自身に思いっきり「わがまま」でなくちゃならない」

己の感覚に正直でいろってことだ。

 

具体的な例として僕の場合の「わがまま」を並べてみる。
僕が路上でライブしていたとする。

●ライブの始めに「〇〇って言います。」とか自己紹介はしない。
●曲の合間にMCでベラベラ喋るなんてことはしない。
●通りゆく人たちに向かって「良かったら聞いて行ってください!」なんて言わない。

●「良かったらフォローしてください!」なんてことももちろん言わない。
●歌い終わったならすぐ片付けて帰る。だらだら長居はしない。

 

理由は

僕がその行為を「かっこいいと思えない」から。それだけ。

『自己紹介で名前覚えてもらうんじゃなくて歌の力で記憶に残らせろよ。

MCなんかで対話すんな。漫談しに来てんじゃねえんだから。歌ってる自分とそれを聴いてくれる人がいればその空間が対話だろうが。

良かったら聴いてください?言われなくても足止めたくなる程の歌なら聴いてるよ。

フォローしてください?自分から言ってどうすんの?アカウント書いた看板でも立てとけよ。本当に良かったら勝手にフォローするだろが。

歌い終わったんならとっとと帰れ。「歌うため」にここに来たんだろ。役目が終わったんならまず道具をしまえ。「音楽やってます」に浸んな。ダセエから。』

↑こんなことを僕は自分に対してツッコミをいれてる。
心のなかで「ダサいアーティスト」と「かっこいいアーティスト」の審美感みたいのが常にあるし、それが僕の指針となっている。

つまりそれは【こだわり】だ。

自分自身に対するわがままは、こだわりなんだ。

 

舞台の上で正直で居たか。っていうのはそういう意味。

 

もちろん僕のこだわりを逆にかっこ悪いっていう人もいるはずだ。
でもそれでいいんだ。
その人はフアンとかフォロワーにはならないだけ。
僕なりのこだわりを正直に貫いて、それを「良いな」って感じた人がフアンやフォロワーになるだけ。それだけのことじゃないか。

万人受けなんて望んでいない。
10人でも僕っていうアーティストを好んでくれるならもうそれで良いじゃないか。
共感しているってことなんだから。

 

僕は正直でない人間が苦手だ

僕は僕に対して嘘をつくような態度をとった人とは、できる限りすぐに関係を断つようにしている。

 

これまでに音楽に関しても何人も関係を絶った人がいる。

きっかけは些細なことだという人もいるだろう。

「僕はこうこうこんな感じでやりたいと思っている。だからもし合わないと思ったら正直に言ってくれ。遠慮なんかしないで無理なものは無理とはっきり言ってくれ。」
と伝えて「わかりました。でも全然気にならないので平気です」と口では言ってもその後の連絡をYesともNoともはっきりわからない返事でうやむやにしようとした人。

 

「いついつまでに演奏できるようになりそうか」と聞いて「2週間」と答えたので待ち続けて2ヶ月たってもなんの連絡もよこさない人。など色々なタイプがいたが、全て音楽パートナーとしての関係は断ち切った。

 

その人が嫌いになったから関係を断つのではない。
根本的にこの先も合わないことがわかるからだ。

 

人生の中でお互いが正直でいられる仲間に何人出合えるだろうか。
おそらく少ないと思う。

だからこそ尚更、正直でいられない関係は切って、新たな出会いに希望をもった方が断然いい。

嘘をついてまで付き合うことに時間を使うのなんてバカげてるし、更に言えばそんな関係で作り上げた音楽を人々に聴かせても僕は幸せを感じられないだろう。

 

求められているのは『誠実さ』

誰もあなたの「遠慮」や「謙虚さ」なんか求めていない

観客が見たいのはあなたの本気の力。

そして『誠実さ』なんだ。

正直なことをもっと追求して考えていくと「誠実」ってことの大切さがわかってくる。

観客に対して誠実であれ。

自分自身にも、仲間にも、お客さんに対しても潔く正直に、誠実に接すること

 

自分に対してのこだわりを正直に取り組めば最高のパフォーマンスが発揮できる。
仲間に対して正直に対話し誠実に接すれば強い関係が継続できる。
お客さんに嘘をつかず誠実に届ければ、本当の「いいね!」の関係が生まれる。

 

漫画家・シェフ・歌手・ダンサー・ボディビルダー・小説家・画家・アスリート etc・・・
どんな舞台に立つ人たちにも当てはまる

 

遠慮や謙虚さなんかとっぱらってリミッターを外したあなたの本気の力。
そして正直に向き合う誠実さ。

それが舞台の上に立つあなたに求められているものだ。