好きな方向にしか行ってはいけない。
- 2020.04.04
- 念能力/修得・鍛錬
負の感情は念を歪ませてしまう
念能力発現の過程で重要な要素の一つとして精神的影響の問題がある。
カストロがなぜメモリーの無駄遣いをした特殊念能力を発現させてしまったのか。
それはプライドや虚栄心、劣等感。
『ヒソカを見返してやろう』という劣等感が念に影響を与えたからだろう。
カストロは自分の興味や関心、好きなこと、楽しいと感じることに念を注がず
ヒソカ(も含めた戦う相手)を倒すという目的意識によって発現させてしまった念なんだ。
自分が楽しいと感じるものではなく、相手を意識した念。
別の例として、モラウに狩られたヂートゥの場合。
まず影響を受けたのはナックルの能力(具現化したポットクリン)だ。
それによって(鬼ごっこの念能力)が発現した。(その間境遇した己の経験も含むが)
その後、戦いの真っ只中にいたモラウの煙の能力と、己自身の念能力の制約の影響を受けて発展しボウガンとクロウが具現化した。
目の前の相手を倒すことに意識が向いてしまっている。
ましてや付け焼き刃を発現させる粗末さ。
つまり「念が自分に向けられていない」
自分の内なる声に耳を傾けなかった為に、己を知らなかった。
自分にもっともふさわしい念能力を発現できなかったわけだ。
人を助けたい、人の役に立つチカラが欲しいのなら、自分のために一生懸命生きること
自分のための念っていうと良くない念って思う人もいるかもしれない。
でもそうじゃないんだ。
人を助けれるほどのチカラをつけたいのなら
だからこそ『自分のための念を磨け』
自分の楽しいと感じるもの、素直な欲求。
ワクワクして心が熱くなり、エネルギーが湧いてくるもの。
そういうものには心血を注ぎ続けられる。
努力を努力してるだなんて感じないほどに。
続けられるからこそ磨かれる。
鍛錬し続けた念ほど、精度が高くなる。
そして、
精度が高いチカラになって初めて人の役に立てるんだ。
人を助ける力もないのに助けようとするほど現場で邪魔になるものはない。
たいした能力もないのに現場をかき乱して役に立った気でいる。
それこそ自己満。自己中。
何度でもいう。
人の役に立ちたいのなら、中途半端な力を身につけようとするな。
自分が楽しいと感じて、好きで活力が湧いてくるものは、追求し続けられる。
追求したものはいつか飛び抜けた能力になる。
その能力を最大限に活かして人を救けるんだ。
自分のために念を磨いて、役に立てるほどのものにしろ。
クラピカの鎖は復讐に駆られた過ちの念
特質系のクラピカが持つ5つの鎖の念能力。
強く万能で優秀な力のように見ている読者も多い。
でも先ほどの解説に当てはめて考えて欲しい。
クラピカの鎖の念は、決して自分のために生み出した念ではないんだ。
自分の興味、関心、心から楽しいと思う感情、自分のことを考えて自分のために命の時間を注いで磨いた念能力ではない。
クルタ族襲撃の一件が彼の心に影響を与えてしまい、自分の人生を全うすることではなく復讐することに駆られ、その呪いが生んだ哀しい念。
作中では王子護衛の最中はもちろん、これまで様々な場面で鎖の念能力が役立った描写はあった。
でも勘違いしてはいけない。
それは『緋の目』があってこその限定的なチカラ。
クラピカのチカラではない。
彼はとっくにメモリーをオーバーしているんだ。
とっくに限界なんか超えまくって無理を強いた念能力。
僕はクラピカが大好きだからこそ、彼の身を案じてしまう。
クラピカは本来「具現化系」。
復讐にかられることもなく、負の感情に流されず自分の心の欲求のままに伸び伸びと楽しいこと、ワクワクすることに生きて念を磨いてさえいれば
クラピカは具現化系として精度の高い全く別物の念能力を発現させていただろう。
クラピカの念能力が初めて発揮されるのは9巻!
己の資質、自分の心の欲求に耳を傾けろ
カストロなら強化系を見定め、鍛錬を積み重ねていた虎咬拳を発展させた能力。
虎咬拳の周囲に虎の口を放出化させた一撃。とか。
または、オーラの性質を変え、虎咬拳による攻撃が成功すると条件が満たされ特殊能力が発動する(咬まれた箇所の感覚が鈍るなどの毒の効果)とかが生まれたかもしれない。
生きていれば色んな影響を受けるのは避けられない。
だからこそ、環境が変わる度に己の中の心のコンパスを取り出して自分が本当に好きだと思うものを再確認してみて欲しい。
できる限り、やれるだけは正直に生きて欲しい。
己の心の声さえ聴き逃さなければ、影響をいいものに転換できると信じて。
劣等感から構築されたプライドは、あなたの念能力に悪影響を与える。
ゴンやキルアのように健やかに念を磨いていって欲しいと願うばかりだ。
ゴンとキルアの師匠の一人、ウイングの言葉「自分の器を大きく育てなさい」が読めるのは第7巻!
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